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外壁塗装と同時に行いたい付帯部の補修塗装の必要性を徹底解説!

茨城県筑西市の塗装会社、ライズペイントです!

外壁塗装をお考えで、見積書を取ってご覧になった方は、「付帯部(ふたいぶ)」という文言を見受けられた方がいらっしゃるかと思います。
外壁塗装工事では、外壁以外の付属している部分も塗装をします。
ただ、本当に付帯部にまで塗装が必要なの?と疑問をお持ちの方もいらっしゃると思います。
できればコストを抑えたい、必要がないなら塗装しなくても・・とお考えの方もいらっしゃるでしょう。
今回は、付帯部の説明と、外壁塗装工事を検討している場合、同時に行いたい付帯部の補修塗装の必要性を徹底解説いたします。

付帯部の場所と呼称について

まず、一般的な住宅の屋根は、本を開いて伏せたような2面で構成されています。
このような代表的な屋根の事を「切妻(きりつま)屋根」と言います。
破風板(はふいた)とは、切妻屋根に存在する、二等辺三角形の斜面になっている部分を指しており、破風板の上端部分を「ケラバ」と呼びます。

破風板と鼻隠しは、どちらも屋根の先端にあり、雨樋の有無に違いがあり、斜面を下った端の部分になる地面に平行する部分を軒先と呼び、軒先の先端部に鼻隠しと言う部材が取り付けられ、ここに横樋(雨樋)が取り付けられます。※画像参照

寄棟(よせむね)屋根は、4面で形成された屋根で、破風板は存在せず、屋根の下端4面全てが鼻隠しになります。破風板に雨樋は取り付けられませんので、鼻隠しに雨樋は、ほぼ取り付けられています。

破風板とケラバの違いが分かりづらい、とよく耳にしますが、破風板と鼻隠しは部材の名前で、ケラバとは場所(部分名)の呼称になります。
住宅の塗り替え工事で全塗装を施工するにあたり、屋根・外壁部以外の付帯部を役物(やくもの)と呼びます。
付帯部の名称が分からなくても、塗り替えを検討されて、施工業者に見積もりに来てもらった際に、屋根の端の部分と言っていただければ、施工業者の方から詳しく説明がありますので、特に問題ではありません。

破風板と鼻隠しの役割について

破風板と鼻隠しの役割ですが、雨樋の有無を除いても、屋根の端の部分を守っている事に変わりはありません。なぜ名称が違うのかと言うと、住宅の形状と用語に関係があります。

破風板について

破風板と呼ばれる屋根の傾斜部分の側面に取り付けられている部材は、屋根裏への風の吹き込みを防いでくれる役割を果たしています。
また、屋根は紫外線や雨風への耐久性は高く、建物を守る重要な役割を担います。
一方で、家のサイドの外壁は、横から吹き付ける雨が当たり、吹き上げる風の影響は大きく受けてしまいます。屋根が最も苦手とする横や下からの雨や風の吹き込みを、屋根の端部分の破風板が、しっかりと受け止める役割を果たしてくれています。

鼻隠しについて

鼻隠しと言う建築用語は、棟木から軒先に向けて設置されている垂木の小口(鼻先)を隠すために設置されている所から、鼻隠しと言う建築用語が付けられています。
鼻隠しも破風板と同様で、屋根の端の部分に取り付けられている雨風防止目的の部材ですが、雨樋の下地剤が最も大きな役割です。
鼻隠しのない住宅では、化粧垂木と呼ばれる部材に、打ち込み金具と言う指示金具を使用して雨樋の取り付けをしますが、近年では住宅の殆どに鼻隠しが取り付けられています。

鼻隠しは破風板と同様に
雨風の防止と雨樋の下地剤の役割を果たします

破風板と鼻隠しには他にも共通の役割があり、外観を美しく見せる、美観を維持するための役割があります。屋根の骨組み部分はシンプルな住宅の外観には似合わないので、破風板や鼻隠しで、屋根の端の複雑な骨組み部分を隠して、見栄えを良くする目的もあります。
また、防火性の向上と言う大事な役割もあります。住宅火災があった際に、火は下から上に燃え上がっていきますので、防火性の高い破風板と鼻隠しがないと、窓から燃え上がる火は一気に軒まで燃え移り、全焼と言うような甚大な被害を受ける事になってしまいます。

住宅に使われる各部材の破風板と鼻隠しは、複雑な骨組みの構造部分を
隠して外観を美しく見せる効果と耐火性を高める役割を担っています

破風板や鼻隠しの塗装の劣化を放置する事は厳禁

残念な事に、劣化が進んでしまうと「こんな事なら早い時期に補修をしておけば良かった!」と言われる施主様方を非常に多くみられました。

塗装の劣化は軒天から外壁さらに小屋裏へと進行して
やがて室内への雨漏りに発展するリスクを伴います

軒天の変色は、室内の雨漏り等にも繋がり、それが
カビの発生原因になり、ハウスダストが健康に害を及ぼす
重大なトラブルへと繋がっていきます

破風板は直接雨風が当たり、紫外線の当たる場所に取り付けられています。
鼻隠しについては、雨樋に隠れている部分は多いのですが、こちらも破風板と同様に、雨風や紫外線を直接受けますので、住宅の中でもかなりの負担のかかる部分になります。
経年劣化の進み具合も外壁に比べると進みが早く、破風板や鼻隠しが劣化し始めて傷み出し、部材の既存が水分を含み始めてくると、周辺箇所からどんどん建物内部にまで悪影響を及ぼしてしまいます。
実際、屋根の端の一部が劣化し、少し傷んでいるだけのように見えていたものが、やがて軒天部に変色が始まり、建物内部のお部屋の方にまで、雨染みができてしまったと言う施主様の補修工事もありました。
劣化での傷みが破風板や鼻隠しで止まるなら、補修工事を急ぐ事はないかと思われるかもしれませんが、実際の所、そういう訳にもいかない場合が多いのが劣化の大半です。

破風板と鼻隠しに劣化している部分を見つけたら
早急な補修をするか、外壁塗装をご検討された際に
ご一緒にメンテナンスすることをオススメします

破風板と鼻隠しに使われている材料について

木製

20年前の住宅によく使われているのが、木製の破風板や鼻隠しになります。先にもご説明したように、雨風や紫外線を直接受けるので、経年劣化の進行も早く、メンテナンスの頻度は多い方が良く、木部の劣化・腐食が見られない場合には、塗料による表面保護で、さらに長く塗膜の持ちを持続させてくれます。
塗膜表面の剥がれに注意が必要となりますので、まめなメンテナンスの塗料には「ニッペ/1液ファインウレタン」等をオススメさせていただきます。

モルタル

モルタル造の外壁の住宅に多い、下地の上にモルタル塗りで仕上げた構造になります。
現在では、モルタル造の外壁の住宅は少なくなってきていますので、モルタルで仕上げられた破風板や鼻隠しも少なくなってきているのが現状です。
経年劣化や雨樋の指示金具の取り付け箇所のクラック(ひび割れ)が広範囲にわたり、剥落ケースもみられます。

ガルバリウム鋼板

木製の破風板や鼻隠しにガルバリウム鋼板を被せた物で、耐久年数も長く、メンテナンスの回数も少なくなり、近年ではガルバリウム鋼板にする工事を施工される施工主様も増えてきています。

窯業(ようぎょう)系・樹脂系

外壁の窯業系サイディング同様の材料で作られたもので、耐久性も窯業系サイディングと同じくらいに期待でき、耐火性も高い材質です。

現在、ハウスメーカーでの新築では「窯業系・樹脂系」を使用されているものが多数です。

破風板と鼻隠しの状態別補修方法

軽度

塗膜が剥がれかかっている状態での補修になりますと、症状も軽度なので、補修方法としては、ケレン作業をしてからの塗装になります。
かかる費用も比較的安価な金額での補修工事が可能と考えて良いと思います。

中度

塗膜の劣化が進行しているけれど、既存の木部までの傷みはない状態での補修は中度の補修になります。
補修方法としては、破風板や鼻隠しを板金で覆う「板金巻き」での補修になります。
かかる費用は、軽度の補修に比べると、少しグレードの上がる工事になるとお考えください。

重度

塗膜劣化が顕著に確認でき、既存の木部の劣化や腐食が確認できる状態までになると、重度の補修になります。破風板や鼻隠しの部材を、部分交換や全交換という工事になってきますので、補修費用と言うよりも、工事費とされてきます。中度よりもっと費用のかかる補修工事になると考えてください。

スレート屋根と金属屋根のケラバの補修方法とメンテ

スレート屋根・金属屋根には、ガルバニウム鋼板による板金のケラバが使用されていることが多く、この場合にも、材質に合わせたメンテナンスや補修が必要になります。
経年劣化による釘の浮きや変形浮き、錆び等といったケラバの補修箇所が目立つようになってきますので、屋根の塗り替えをする際には、ケラバの板金も屋根材で同様に塗装をします。
上記で説明させていただいた浮き等が目立つ補修箇所が、ケラバ板金に見られる場合には、釘やビスで打ち増しをして、しっかりと固定します。
錆びによる劣化が厳しい場合は、ケラバ板金を交換します。屋根材と同じ材質で作られた「同質役物」の場合も、屋根の塗り替えの際には、同様に塗装します。
表面に石の粒が吹き付けられている金属屋根もあり、同じように石の粒が吹き付けられている「ケラバ用」の同質役物もあります。

このタイプの場合は基本的にメンテナンスの必要はありませんが
変形や歪み・錆が出ていないかの定期点検をオススメします。

まとめて補修工事をしてコストダウンしよう

木材の鼻隠しから窯業系の鼻隠しに交換する場合には部分交換はできませんので、全交換になります。
仮に部分的に交換する場合でも、素材によっては塗装をすることが必要になります。
一番むずかしくなってくるのが色違いになってしまう事なので、全塗装をオススメします。
住宅が二階建ての建物の場合は、基本的に一階部分よりも二階部分の方が雨風や紫外線の影響を受けるのが激しいので、劣化の進み具合も早くなるという特徴があります。
二階部分の補修工事をする際には、安全面・作業面などを考えて(建築基準法令/第136条の5)どうしても足場仮設が必要になります。
ですので、劣化部分を見つけたタイミングで補修工事をされても、その都度に足場仮設が必要になります。
足場仮設の費用も、決してお安いものではありませんので、一回の足場仮設で、まとめて補修工事を施工された方が、一度にご自宅も綺麗になりますし、耐久年数も補修工事施工完了後からになっていきますので、ご自宅自体の耐久年数が長持ちします。
次回に補修工事をご検討される時のサイクルも、ご自宅のメンテナンスを兼ねて、一定のサイクルで補修工事をご検討するのが良いかと思います。

補修すべき箇所は、一度の足場仮設の際に
補修した方が断然お得になります!

まとめ

いかがでしたでしょうか。
今回は付帯部の説明と、外壁塗装工事を検討している場合、同時に行いたい付帯部の補修塗装の必要性をご説明いたしました。
外壁塗装工事では、外壁以外にも、たくさんの塗装した方が良い付帯部があります。
付帯部を塗装することで、付帯部自体の素材を長持ちさせる耐久性、家全体の美観を維持できます。
付帯部の塗装の重要性をご理解していただけたでしょうか?
大切なマイホームを守るため、外壁塗装をお考えでしたら、ぜひ付帯部にも目を向けてみてくださいね。