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外壁塗装で最も大切なのは下地処理ってホント?下地処理の徹底解説!

皆様こんにちは!茨城県筑西市の塗装会社、ライズペイントです!

突然ですが、皆様の住宅の外壁はキレイですか?
ひと口にキレイと言っても外壁の塗装がキレイなのか、ヒビ割れやコケ、カビがない状態なのか、人によって『キレイ』の解釈は様々だと思います。
外壁塗装とはその名の通り、建物の外壁を塗装し、色や模様付けなどの見た目をきれいに仕上げることを指します。
しかしその仕上がりを左右するのが下地処理と言う事をご存知でしょうか?
そこで今回は下地処理の役割や重要性、作業内容、下地処理を行わないと生じる外壁トラブル、費用など、下地処理の全てを徹底解説したいと
思います。
これから外壁塗装をご検討されている方はぜひ参考にしてください!

下地処理とは?

まず、外壁塗装において『下地処理』という工程があるのをご存知でしょうか?
外壁塗装と言えば、その名の通り、『外壁に塗料を塗ること!』と思う方も多いと思います。
しかし、色が決まったからと言ってすぐに塗装が始まるわけではありません。
外壁には雨風や紫外線などで付着したコケやカビなどの汚れや経年劣化で生じるひび割れなどがあります。
そこで行われるのが、『下地処理』です。

重要性

下地処理は素地(元の下地)の補修や強化をし、防水性と耐久性を高めるために外壁塗装の中で非常に重要な工程となります。
この下地処理の精度が外壁塗装の品質を大きく左右すると言っても過言ではありません。
そのため、下地処理こそが一番重要な工程だと言う業者も少なくありません。
外壁塗装における下地処理には、
 ①塗料を密着させる
 ②建物の耐久性を高める
という重要な2つの目的があります。

①塗料を密着させる

塗料が外壁にしっかりと塗られていることを『密着』していると言います。下地処理はこの『塗料の密着度』を高める役割があります。
逆に言うと、塗料が密着できない多くの原因は、下地処理がしっかりと行われていないためと言われます。
塗料が密着できない主な原因は外壁の表面に異物(カビ、コケ、サビなど)が残っていることやひび割れ、凹凸が生じている場合です。
このような状態のまま塗料を外壁に塗っても、塗料は均一に密着せず、ムラが出る原因になります。
また、塗装直後には問題がなくても、後々塗膜が剥がれてしまったり、最悪の場合、塗膜が破けてしまうこともあります。
そうなると、せっかく高い費用を支払って塗装してもらっても、塗装した意味がなくなってしまいますよね。

②建物の耐久性を高める

機能性の良い塗料を使用しても、適切な下地処理を行わないと、内側の古い塗装が剥がれてしまい、新しい塗料の機能の維持や耐久性の向上は望めません。
塗料にはそれぞれ耐用年数が決まっていますが、下地処理の精度によっては、その耐用年数より早く劣化が進んでしまい、次の塗装までに塗料が外壁を守ることが出来ず、塗装のサイクルが短くなってしまうという事態が生じてしまいます。
そうなると総合的に見ても大きな出費となってしまいますので、耐久性の維持は非常に重要ですよね。

下地処理の種類と費用相場

ひと口に『下地処理』と言っても、一体どのような種類があるのでしょうか?
そこで次は下地処理を行う主な順番にその種類と最後にそれぞれの費用相場をご紹介したいと思います。

高圧洗浄

下地処理の第一段階となるのが高圧洗浄です。
外壁塗装の高圧洗浄は非常に重要な工程で、外壁の表面にある古い塗膜やホコリ、
カビ、コケ、チョーキングと言った様々な汚れをまとめて洗い落とす役目をしています。
カビやコケが目立つ外壁には除菌力の高い薬剤を混ぜて行う(バイオ洗浄)こともあります。
しかし、水道代が施主負担になることや、使用中の騒音、洗浄後の乾燥時間が必要と言ったデメリットもあります。
洗浄後の乾燥については十分に行わないと塗膜が定着せず、すぐに剥離してしまったり、塗料の密着度の低下により耐久性が低くなってしまいます。
特に木材の場合は、水分を含みやすいため、しっかりと乾燥させないとカビやコケを発生させてしまう恐れがあるので、十分に外壁を乾かすことが重要となってきます。

クラック補修

まずクラックとは外壁の表面に発生したひび割れのことです。
クラックの主な原因は塗膜の経年劣化や地震、乾燥などが考えられます。
塗装前に外壁面をチェックしてクラックが発見されれば、クラック補修が必要となります。
クラックをそのままにすると、雨水が侵入する恐れがあり、長時間放っておくと外壁が腐食してしまいます。
 
また、クラックには『ヘアークラック』と『構造クラック』の2種類あります。
クラックの種類によって補修の内容も変わってきますので、それぞれご紹介したいと思います。

①ヘアークラック

ヘアークラックとは髪の毛(ヘアー)のように細いひび割れが塗装の表面だけに出ているクラックのことです。
この状態のクラックはまだ危険度は低いため、雨漏りなどのトラブルに直結することはありません。
ちなみにひび割れの幅が0.3ミリ、深さが4ミリ以下のクラックのことを指します。
処理としては下塗り材を刷り込んでおくだけで十分です。

②構造クラック

①のヘアークラックとは違い、下地まで大きくひび割れしている状態のことを構造クラックと呼びます。
この場合はヘアークラックのように下塗り材の刷り込みだけでは補修できないため、コーキング材などで穴埋めをする必要があります。
一般的にはひび割れの幅が0.3ミリ、深さが5ミリ以上のクラックのことを指します。

ケレン作業

ケレンとは主に鉄や木材の壁に付着したサビや油汚れ、既存の古い塗膜などを取り除く作業のことです。
地味で非常に手間のかかる作業ですが、サビを放置すると部材の強度や塗料の密着度の低下に繋がりますので、塗膜の定着を妨げるものをケレン作業によってしっかりと除去する必要があります。
 
ケレン作業には4種類あり、劣化の程度により使用するケレンの種類が異なります。
簡単にまとめると次のようになります。
それではそれぞれをもう少し詳しく解説していきましょう。

①1種ケレン

サビや古い塗料の膜(死膜)を徹底的に除去して下地だけの状態に戻す作業方法です。
4種ケレン、3種ケレン、2種ケレンなどで落とせない汚れがある場合に細かい砂や金属片を利用した研磨剤を高圧力で打ち付けて磨く
『ブラスト法』を用います。
大型の設備が必要となり、非常に大掛かりな作業のため、ほとんどが工業用の金属パーツや公共施設など大きな構造物に行われます。
一般的な戸建て住宅に1種ケレン作業が行われることはあまりありません。

②2種ケレン

腐食が進み、サビや死膜の状態が深刻な場合に行いますが、完全には除去しない作業方法です。
4種ケレン、3種ケレンでは落とせないような汚れがある場合にディスクサンダーやワイヤーホイールなどの電気工具を用いて丁寧に落としていきます。
サビが発生している面積が全体の3割以上の場合に行います。
職人による手作業のため、手間と時間が掛かり、費用も高額になる可能性が高いですが、1種同様戸建て住宅に行われることはほとんどありません。

③3種ケレン

外壁にサビや浮き上がった塗膜がある場合に2種ケレンと同じ電気工具やワイヤーブラシ、ナイロンブラシなどを用いた手工具で落としていく
作業方法のことです。
しかしこすり過ぎると逆に傷をつけてしまうこともあるので、丁寧に行います。
3種ケレンはサビの発生具合や古い塗膜の劣化割合で以下のようにA、B、Cの3段階に分けられます。

    3種ケレンA:サビ発生面積が15~30%、塗膜異常面積が30%
    3種ケレンB:サビ発生面積が5~15%、塗膜異常面積が15~30%
    3種ケレンC:サビ発生面積が5%、塗膜異常面積が5~15%

上記のように作業面積に応じて分けられますが、ケレン作業自体の内容は全て同じになります。
しかし、作業範囲が大きいほど費用も高額になります。

④4種ケレン

全体的に腐敗がなく、サビやひび割れなどの塗膜異常面積が5%以下の場合に表面をサンドペーパーなどの手工具で掃除するだけの作業方法です。
また、塗装面に凹凸を付けることにより、塗膜が張りやすく、剥がれにくくする作業(目荒らし)もここに入ります。

コーキング補修

現在、日本の多くの住宅の外壁に使用されているサイディングは、ボードとボードの間に適度な隙間(目地)を開けて貼り付けられています。
この目地のクッションと防水を兼ねているのがコーキングと言うゴムのような樹脂部材のことです。
コーキングは劣化が早く、ひび割れや剥がれを引き起こしてしまうため、そこから
雨水が侵入すると雨漏りが発生する恐れもあります。
 
コーキング補修には
 ・打ち替え…既存のコーキングを全て取り除いて新しいコーキング材を入れる
 ・増し打ち…既存のコーキングの上から新たなコーキング材を充填する
の2種類があります。
 
また、外壁自体のひび割れが軽度の場合はコーキング材の充填で補修することも
あります。

セメント補修

モルタルやセメント質の外壁の場合は、ひび割れなど劣化した状態で放置しておくと、ひび割れの周りからどんどん崩れてしまい最終的には大きな穴が開いてしまう事もあります。
また、穴が開いていなくとも、手で触れただけで崩れてしまう場合は、補修せず上から塗装してもすぐに崩れてしまう可能性が高いため、せっかく塗装しても意味がありません。
セメント補修はまず劣化した部分をハンマーなどで叩き落とし、その上から新らしくセメントを打ってコテでならし補修する作業となります。

パテ埋め

経年劣化や釘の打ち付け、釘の頭部のくぼみ、その反対側の出っ張りなど、外壁の表面に凹凸や穴が生じることがよくあります。
この穴や出っ張りを無視した状態で塗装しても、凹凸感が目立ったり、凹みの部分に塗料が溜まり液だれを起こしてしまいます。
そうなると、塗装の際の刷毛やローラーの動きを遮り、色ムラを発生させてしまう原因にも繋がります。
そこで活躍するのがパテ埋めと言って、穴や出っ張りにパテをつけて、プラスチックやゴムのヘラでならし、表面の凹凸をなくし、できるだけ平滑にならす作業を行います。

下地処理にかかる費用の相場

ここまでで塗装の下地処理の内容はご理解いただけたでしょうか?
それでは次に、それぞれの費用相場をご紹介したいと思います。

作業内容
1㎡当たりの費用相場
住宅全体の費用相場
備考
高圧洗浄
100~300円/㎡
約15,000~45,000円
水道代は戸建て住宅一棟当たり1,000~3,000円程度。
バイオ洗浄(高圧洗浄)
200~800円/㎡
約45,000~120,000円
水道代は戸建て住宅一棟当たり2,000~4,000円程度。
ケレン作業1種、2種
2,000~3,000円/㎡
ケレン作業3種
600~1,000円/㎡
ケレン作業4種
200~400円/㎡
コーキング補修(打ち替え)
700~1,800円/㎡
約225,000~310,000円
コーキング補修(増し打ち)
500~1,000円/㎡
約75,000~160,000円
セメント補修
1,500~3,000円/㎡
約10,000~50,000円
住宅全体の費用相場は補修箇所や劣化の程度による。
パテ埋め
約10,000~50,000円
通常は建築時に大工が行うため建築費用に含まれている。
左記の金額は塗装業者が行う場合の費用となる。

費用は業者によって異なりますので、上記は参考資料として、複数の業者に見積もりを出してもらい、比較・検討されることをオススメします。

下地処理を行わないと生じる外壁トラブル

どんなに古い住宅でも塗装をすれば、塗装直後の見た目は非常にキレイです。
しかし、見た目には平滑で、汚れがないような外壁でも適切な下地処理が行われていないと、前述でご紹介したように塗料がすぐに
剥がれてしまったり、塗料ごとに決められた耐用年数より短くなったりしてしまいます。
そのため、次の塗装時期が計画していた時期より早まってしまい、総合的に見てメンテナンス費用の負担が増えてしまうと言ったことが
起きてしまいます。

また、サビやカビ、ホコリなどの異物がある状態で塗装を行っても施工不良を起こします。
異物がない状態でもクラックや建材の剥がれ、穴なども施工不良の原因となります。

そのためにも下地処理をしっかり行う信頼できる業者に依頼しましょう。

業者選びについては下記の記事で詳しくご紹介していますので、ご参考にご一読ください。

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壁の種類別下地処理

ここからは壁の種類別の主な下地処理の内容と手順をご紹介したいと思います。

サイディング

日本の住宅の約8割を占めるサイディング外壁には窯業系、金属系、木質系、樹脂系の4種類があります。
その中でもシェア率7割を占めている窯業系サイディングの下地処理の手順をご紹介したいと思います。

順番
作業内容
補修の種類
ひび割れ部分の清掃
高圧洗浄、クラック補修
プライマーの塗布
下塗り
コーキング材の充填
コーキング補修
③-1
古いコーキングの撤去
③-2
バックアップ材の設置
③-3
養生し、プライマーの塗布
③-4
新しいコーキング材の充填
表面を埋める
セメント補修

また、サイディングについては下記の記事で詳しくご紹介していますので、ご参考にご一読ください。

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モルタル

モルタルとはセメントと砂と水を練り混ぜて、職人により塗装材を施工していく外壁のことです。
既製品と違い、職人の熟練された技術が必要ですが、自分好みのデザインや仕上がりを選ぶことが可能です。

順番
作業内容
補修の種類
汚れの除去
高圧洗浄
クラック部分のカット
クラック補修
コーキングのプライマーの塗布
コーキング補修
コーキング材の充填
コーキング補修
防水モルタルの塗布
セメント補修

また、モルタルについては下記の記事で詳しくご紹介していますので、ご参考にご一読ください。

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鉄部

鉄部で作られている外壁は少ないですが、門扉や雨戸、手摺など、住宅の中にも鉄で作られた部分は多くあります。
そんな鉄部にはもちろん塗装が施されていますが、鉄はよく知られている通り、水と空気で酸化し、サビが発生します。
順番
作業内容
補修の種類
劣化した塗膜の除去
ケレン
サビの除去
鉄部の表面をキレイにする

木部

外壁だけでなく、ウッドデッキや濡れ縁など木材が使用されている箇所にも塗装はされています。

順番
作業内容
補修の種類
コケやカビを除去
高圧洗浄
木部の表面の汚れを除去
ケレン
木部の表面を目荒らし
木部の表面をキレイにする

まとめ

いかがでしたでしょうか。
今回は外壁塗装工事の中でも仕上がった時には目には見えない処理、下地処理にスポットを当ててご紹介いたしました。
どんなに良い塗料を使用しても外壁塗装を成功させるためには、適切な下地処理が必要です。
しかし下地処理の大切さをいくら理解していたとしても、施工業者側が適切な作業を行ってくれないと意味がありません。
ですので、業者選びの決め手の1つとして下地処理をしっかり行ってくれる業者を選び、耐久性の高い塗装を行ってもらいましょう!!